【9/10】原油ついに100ドル突破、ASXは今年最悪の下落率に沈み中国インフレも急加速
本日の材料
中東情勢のエスカレーションが、ついに「原油100ドル」という象徴的な節目を突破させました。ブレント原油は一時102ドルまで上昇し、これを受けてASX200は前日比-1.03%(日中は一時-1.8%まで下落し「3月以来最悪の一日」との報道も)と大きく崩れました。11の全セクターが下落するという、地合いの悪さが際立つ一日です。
原油高の波及効果は為替・インフレにも及んでいます。中国では8月のCPIが前年比で急伸(年率換算4.8%相当との試算も)し、「Chinese inflation soars」という強い見出しが躍りました。原油高がグローバルにインフレ圧力として波及していることを象徴する動きです。ECBも「イラン戦争がインフレを煽る中、追加利上げへ」との観測が報じられており、主要中銀の引き締めドミノが意識されています。
オセアニア通貨では、NZドルが対豪ドルで13年ぶりの安値を記録したと報じられました。RBAの利上げ確信ムードとRBNZの慎重姿勢という、ここ数日続いてきた政策格差テーマが、ついに13年という長期スパンでの節目に到達した形です。ゴールドマン・サックスからは「RBAは11月まで待てない」との分析も出ており、9月利上げ観測をさらに補強しています。
為替
- AUD/USD:0.7214(前日比 -0.09%)
- NZD/USD:0.5849(同 -0.17%)
- AUD/JPY:110.76(同 -0.06%)
- NZD/JPY:89.80(同 -0.11%)
- USD/JPY:153.58(同 +0.07%)
- USD/CNY:6.7061(同 -0.07%)
AUD・NZDともに対ドルで軟化しましたが、NZDの方がより大きく売られており、AUD/NZDは対豪ドルで13年ぶり安値という象徴的な水準に到達しています。米PPI(生産者物価指数)発表を控えた様子見ムードもあり、値動き自体は比較的落ち着いていました。
株式
- ASX200(豪):8819.40(-1.03%、日中は最大-1.8%)
- NZX50(NZ):13711.01(-0.78%)
- 上海総合:3934.40(-0.43%)
- ハンセン指数:24955.82(-1.26%)
- 日経225:65270.95(+0.20%)
- STI(シンガポール・確定値):5698.64(-0.54%)
ASX200は鉱業株・銀行株が同時に売られ、全セクターが下落するという厳しい展開に。原油高による金利上昇観測(インフレ→利上げ)と、資源株にとっての本来はプラス材料であるはずの資源高が、両方ともマイナス材料として作用する「ねじれ」が見られました。日経225のみプラス圏を維持しています。
コモディティ
- WTI原油:96.45ドル(+0.42%、ブレントは節目の100ドルを突破し一時102ドル)
- 金:4451.40ドル(+0.80%)
- 鉄鉱石先物:99.37(-0.65%)
- 銅先物:6.84(+0.54%)
コモディティ価格全体が「18年ぶりの高水準に近づいている」との分析も出ており、グローバルインフレへの懸念が強まっています。ニュージーランドでは、原油が120ドルまで上昇する可能性を指摘するアナリストの声もあり、ガソリン価格への波及が警戒されています。
リスク指標
- VIX:16.33(-0.79%)
VIXはやや低下しましたが、水準自体は依然として警戒レンジにあります。株式市場の下落幅の割にVIXの反応が比較的穏やかなのは、原油高・インフレ高という「じわじわ効いてくる」タイプのリスクであるためとみられます。
地政学
- 国連の原子力機関(IAEA)理事会が、20年ぶりにイランを国連安全保障理事会へ付託することを決定
- トランプ大統領は「イラン戦争は米中間選挙後に終わる」との見通しを示し、原油高が当面続く可能性を示唆
- イランが捕獲した米軍の水中ドローンについて、リバースエンジニアリング(解析・模倣)を行う可能性が指摘されている
- 中国経由でイランへの制裁回避資金が過去1年で最大25億ドル流れていたとの報道があり、対イラン制裁の実効性に疑問符
中央銀行ウォッチ
- RBA(豪州準備銀行):ゴールドマン・サックスが「RBAは11月まで利上げを待てない」とのレポートを発表し、9月利上げ観測を一段と強化
- RBNZ(NZ準備銀行):明確な新規発言はないが、レポ市場が金融政策の波及経路として重要性を増しているとの分析が出ている
- ECB(欧州中央銀行):イラン戦争によるインフレ圧力を受け、追加利上げの観測が浮上
- BOJ(日銀):政策委員から、物価上昇リスクが急速な利上げにつながりうるとの警告が出ている
- FRB(米連邦準備制度):来週のFOMCを前に、今夜以降発表される米PPI・CPIの結果が最終判断材料として注目されている
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