NY市場前・為替マーケットレポート 26/9/24

マーケットレポート

1. 現在の結論

2026年9月24日 20時20分時点

現在は、金利上昇・ドル高を伴う緩やかなリスクオフ相場です。

ただし、円・スイスフラン・金が一斉に買われる典型的なリスクオフではありません。米国の追加利上げ観測がドルを押し上げ、株式と金を圧迫する「金融引き締め型」の色が強くなっています。

中東情勢は引き続き不安定ですが、原油は高値から反落しており、現時点では地政学リスクだけが相場を支配しているわけではありません。

2. 市場を動かしている主要因

第一の要因は、FRBの追加利上げ観測です。

前週の利上げ後も、複数のFRB関係者がインフレの粘着性を指摘しています。米国の9月企業活動も強く、景気が利上げに耐えられるとの見方がドルを支えています。ドルは主要通貨に対して広く強く、単なる円売りではありません。FRB関係者のインフレ判断

第二は、英国経済の弱さです。

英中銀のディングラ委員は、英国の労働市場が弱く、金融環境がすでに相当引き締まっていると指摘しました。また、CBI流通取引指数は前月のマイナス48からマイナス55へ悪化しました。

ポンドドルは19時の1.32243から多少戻したものの、20時20分で1.32308。朝9時の1.32403を下回っています。英中銀の追加利上げを積極的に織り込む動きにはなっていません。ディングラ委員の発言概要

第三は、中東情勢です。

サウジアラビア側は、フーシ派が発射した弾道ミサイルを迎撃したと発表しました。イラン航空便の一部停止やサウジ国内の警戒情報もあり、緊張は続いています。

一方、イラク南部の原油生産やトルコ経由の輸送に関する供給補完材料も出ています。WTI原油は18時の97.65ドルから20時20分には96.92ドルへ反落しました。地政学リスクは残っていますが、供給不安が一方向に拡大している状態ではありません。

3. 為替市場

ドル円は20時20分時点で158.75円です。

朝9時の158.28円から約47銭上昇し、日中高値158.80円に接近しています。ドルが他通貨に対しても上昇しているため、主因は円だけの弱さではなく、米金利上昇を背景としたドル買いです。

ただし、159円に近づくほど日本当局のけん制発言や介入警戒が強まりやすくなります。158.80~159.00円では、上値追いのリスクが高くなります。

ユーロドルは1.13761です。日中安値1.13615からは戻していますが、朝の1.13842を下回っています。ユーロ自体はポンド、カナダドル、豪ドルなどに対して強いため、「ユーロ全面安」ではありません。対ドルでは米金利差が重石になっています。

ポンドドルは1.32308です。英中銀関係者の慎重な発言と英国小売関連指標の悪化が上値を抑えています。1.3214付近が本日安値、1.3266付近が本日高値です。

豪ドル米ドルは0.70293、NZドル米ドルは0.56698です。いずれも対ドルでは弱いものの、直近では下げが一服しています。

米ドル・カナダドルは1.41149で、本日高値1.41191に近い位置です。ドル高と原油の高値からの反落がカナダドルを圧迫しています。ただし、21時30分のカナダ小売売上高を控えているため、現在値での追随買いはイベントリスクが大き過ぎます。

4. 株式・金・原油

米株指数先物は日中安値から多少戻したものの、朝方より低い水準です。

  • NASDAQ100:30,237付近
  • S&P500:7,680付近
  • ダウ:51,412付近

米金利上昇と追加利上げ観測が株価の重石です。特に金利感応度の高い成長株は、米指標が強い場合に再び売られやすくなります。

金は4,265ドル付近です。朝9時の4,289ドルから下落しており、地政学的な安全需要よりも、ドル高と金利上昇の悪影響が勝っています。現在の相場が典型的なパニック型リスクオフではないことを示しています。金市場の背景

WTI原油は96.92ドルです。地政学的な供給リスクによって下値は支えられていますが、18時以降は反落しています。原油が98.30ドル付近の本日高値を再び突破しない限り、インフレ懸念がさらに加速したとは判断しません。

5. 21時30分の重要イベント

21時30分には、次の指標が同時に発表されます。

  • 米新規失業保険申請件数:予想20.1万件、前回19.6万件
  • カナダ小売売上高:予想前月比マイナス0.8%、前回プラス0.6%
  • カナダ・コア小売売上高:予想マイナス0.5%、前回プラス0.5%

米申請件数が予想より少なく、カナダ小売売上高が予想を下回る組み合わせなら、USD/CADは上昇しやすくなります。

反対に、米申請件数が大幅に増え、カナダ小売売上高が予想を上回れば、現在のドル高・カナダドル安は巻き戻される可能性があります。

したがって、21時30分前にUSD/CADやドル円を新規に追いかけるのは避けるべき局面です。

6. NY時間の基本シナリオ

基本シナリオは、ドル高を維持しながら、株式は上値の重い展開です。

米指標が強ければ、ドル円は158.80円を上抜けて159円を試す一方、米株と金には下押し圧力がかかります。

米指標が弱ければ、ドル円は158.30円方向、ユーロドルは1.1390~1.1400方向へ巻き戻す可能性があります。

カナダ指標が弱い場合でも、USD/CADはすでに日中高値に近いため、発表直後の高値買いには注意が必要です。

先ほど提示したEUR/GBP買いは、21時30分の米加指標の直接影響を比較的受けにくく、引き続き相対的に有力です。ただし、0.86025の上抜けと維持が確認できる場合に限ります。

総合すると、現状は全面的なパニックではないものの、金利上昇とドル高を中心とした防御的な市場です。21時30分の指標が、ドル高継続か短期的な巻き戻しかを決める次の分岐点になります。

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